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知らずに上場するな!株式公開の魅力とメリット
VOL.2
株式公開は単なる手段! 上場後が大切だ

株式公開を成功させるにはクリアしなければならない課題がたくさんあります。それでも上場を目指すには何か魅力とメリットがあるのか? そして上場した次のステップは? 株式公開成功の大きな役割を担う主幹事証券・監査法人の両方にて、株式公開のスミからスミまで知り尽くした山本秀一公認会計士・税理士が誰もが知りたい疑問に答えます。


ゲスト:山本 秀一(やまもと ひでかず)
公認会計士・税理士、山本秀夫事務所所属

日興證券(現日興コーディアル証券)に入社後、「IIの部」をはじめとする、 証券取引所への申請書類の作成と証券取引所との折衝、 取引所による上場審査への回答の作成指導などを行う。 その後、朝日監査法人(現あずさ監査法人)で株式公開部門などを担当。 現在、公認会計士・税理士山本秀夫事務所入所。

1.それでも実施する!? 株式公開の魅力とメリット

相当な利益体質を作らないと上場は難しいのですね。

  私のクライアントで株式公開の準備をしているとある会社がありますが、出会った頃はいけいけ、どんどんの会社でした。ですから、「どんどんやってもいいのですが、株式公開したいのであれば、リスクの認識とリスクが露呈する確率を考えて、物事を進めていかないと駄目ですよ」とお話しました。どの会社もそうですが、「本当に上場したいなら、コンプライアンスはしっかりと守っていかないといけない」とお話しをしています。最近は、上場企業の法令違反が頻出していますから特に厳しいですね。マスコミに発覚したら、もう大変ですから。

一気に株価も下落しますしね。

そこから信用を取り戻すのも困難でしょう。

  その通りです。実直に経営をしていた会社が潰れてしまったら仕方ないでしょうが、法令違反など、グレーなことが理由で不祥事を起こすと、次からは人は付いてこないですから……。起業家の方は、そういったことをしっかりと考えないといけないですし、そうならないように癖をつけておかないとなかなか治らないんですよ。

伸びているベンチャー企業はサービス残業をしていたり、法令違反すれすれのグレーゾーンで利益を出しているところも少なくないですが、公開準備に入る段階で急に切り替えるというのは大変ですね。

  そういった法令違反を守っても利益がでる体質にしておかないといけないですね。でもそうは言っても「そのような完璧な状態で事業を行うのは難しい」となるでしょうから、不測の事態が発覚したときのリスクがどれくらいなのかを認識して進めるべきです。私は「するな」とは言えませんが、オーナーが法令違反のリスクをしっかり認識してこれならいけると思い判断してできるならいいと思います。とにかくリスクをしっかりと認識しておくべきです。

いろいろな制約があるにも関わらず、株式公開するメリットはいったいどこにあるのでしょうか?

  株式公開をすることは目的ではなく、あくまで手段です。最近では、公開をすることが目的になっていますが、あくまでツールだと考えてほしいのです。例えば、「全世界に支店を置きたい」「売上規模を1,000億円超にしたい」といった目的がある場合、公開した方が早く目標の達成ができるでしょう。株式公開は事業を大きくするためには最高の手段です

ただ「お金持ちになりたい」「一族の資産を増やしたい」というだけであれば、公開しなくてもできます。確かに公開すると瞬間的に資金が入ってきますが、事業を継続的に行っていくのは大変ですから。

株式公開すれば、社会的信用や資金調達能力を得られ、取引先が増えて、事業が拡大できるといったことに繋がるのでしょうか?

  そうです。公開企業と非公開企業では信用力がまったく違います。特に人材力が違いますね。いろいろな書籍を読めば書いてあると思いますが、企業の信用力で人が来る、お金も来る、さらに信用も増える、そしてそれらが自分のしたい事業にとってプラスに作用していくのです。ただその代わり、公開前も、公開後も大変です。

2.公開後の展開を明確にする

上場したのはいいけれど、株主には長いスパンで考えた効果より目先の数字ばかりを指摘されたり、なんてこともありますよね……

  そういうこともありますね。最近は株価の変動が激しいので、気にされる経営者もいます。ですが、あまり気にしないほうがいいですね。また、株価が下がると自分の資産も減っちゃうという経営者もいますが、そういう人は経営者に向いていないかもしれない。基本的には人のお金を預かっているわけですから、株主になってくれた方々の資産が減って申し訳ないと思える人の方が経営者としてはいいですね。

自分だけのものではないのですね。

山本先生: 特に、公開してから株主になってくれた方というのは、顔もわからないですし、株価の高いところで買ってくれているわけですから、業績を良くして、利益を返してあげるという気持ちでないといけないと思います。それが資本主義の考え方ですから。

株式公開するということにはいろいろな意味が含まれているのですね。

  また、そこで公開にとり憑かれてしまった方は新しい会社をどんどん作って、どんどん公開していきます。公開で得た資金で新しい事業を始めて、さらに公開してというように……。

それはそれで世の中のためになっているからいいとは思いますが、本当にしっかりとやっている方はもっと先を見ています。ただ、その先を描ききることは難しいと思いますけど。

公開をする前、つまり事業をスタートする段階から、会社をどのようにするか、公開後はどのような展開で事業を進めていくか明確にしていないといけないわけですね。

  そうです、公開は目的ではなく手段なのですから。

ゲスト:山本 秀一(やまもと ひでかず)
公認会計士・税理士、山本秀夫事務所所属
平成2年、日興證券(現日興コーディアル証券)に入社し、公開引受部配属にて株式公開支援事業に従事。「IIの部」をはじめとする、証券取引所への申請書類の作成と証券取引所との折衝、取引所による上場審査への回答の作成指導などを行う。平成6年、朝日監査法人(現あずさ監査法人)入社、株式公開部門に配属。平成9年、同法人国内監査部門に配属。平成11年、同法人国際監査部門に配属。平成15年、同法人パブリックセクター(官公庁)部門に配属。平成15年、日本公認会計士協会地方公共団体会計専門部会委員。平成16年、総務省土地開発公社経理基準要綱調査研究会事務局、同年税理士山本秀一事務所開設。平成17年あずさ監査法人退社後、公認会計士・税理士山本秀夫事務所入所。
ナビゲーター:大橋 悦子(おおはし えつこ)
株式会社ECOM 代表取締役、296会社有限責任事業組合(296LLP)職務執行者

平成5年株式会社金沢エアシステム入社し、株式会社日本エアシステムグランドホステスに勤務。その後、平成8年、渋谷工業株式会社入社国際部配属を経て、平成12年伊藤忠商事株式会社へ入社し、輸出入業務、営業、為替予約管理全般に携わる。平成14年起業家支援サイト296会社.com (作ろう会社どっとこむ)(http://www.296kaisha.com)を立ち上げ、翌年リーダーズクリエーション株式会社(現株式会社ECOM)を設立、代表取締役に就任。平成18年296会社有限責任事業組合(296LLP)立ち上げ、296会社.com (作ろう会社どっとこむ)事業部を同組合で職務執行者として運営。

独立開業支援を軸に、各分野のスペシャリストと業務提携し国内外法人設立支援、経理記帳支援事業、戦略の立案、各種法的相談支援、広報・PR・セミナーなどの企画・立案・運営業務の事業を幅広く行う。

小冊子「誰も教えてくれなかった起業・独立の極意」通算2万8,000部発行配布、「資本金1円で会社設立」セミナー通算15回開催延べ約500人参加、100社以上設立支援、「サラリーマン起業で年収3倍倶楽部」通算17回開催延べ2,000人参加、その他会計税務セミナー、コンサルティングコースなど開催し、毎回満員御礼にて多数の実績。

ナビゲーター:山下 健一(やました けんいち)
代表取締役、296会社有限責任事業組合(296LLP)職務執行者

平成14年、会計コンサルタント、新規開拓営業として急成長のベンチャー企業に入社。入社して3ヶ月目から営業実績表彰を多数受賞。クライアント数延べ約107社を担当し、会計経営コンサルタントとしてクライアント企業に応じた税理士・司法書士・社労士・弁護士・行政書士などのアレンジメントを行う。平成15年、クライアント企業へ経営幹部としてヘッドハンティングされ、CFO(財務管理責任者)、人事責任者に従事。新卒・中途合わせ、選考人数1,500名以上の実績を持つ。

制作提供:(株)ECOM 296会社.com (作ろう会社どっとこむ)事業部 http://296kaisha.com
(C)2006 ECOM Co., LTd., All rights reserved. 296会社.com

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Vol.3『失敗は許されない! 株式公開を成功させる株主構成』
Vol.4『上場成功の鍵は、優秀な人材確保と、
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Vol.5『上場審査の鍵! 「IIの部」作成とヒアリング内容の全貌』
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