フィードパス津幡靖久氏ほか Vol.1 今、Web2.0で起こっている変化とは!

この記事は2006年に掲載した起業家インタビューです。制度や数値は掲載当時のものです。最新の手続きは各カテゴリーの記事をご覧ください。

時流をとらえ、起業を成功させる(Web2.0で起業が変わる?)

ゲスト

フィードパス株式会社 代表取締役CEO サイボウズ株式会社取締役副社長 津幡 靖久(つばた やすひさ)
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)、㈱フォーバルテレコム、A,T,カーニーを経て2003年1月サイボウズ株式会社入社、2006年4月、同社取締役副社長

フィードパス株式会社 取締役COO/小川治(おがわ ひろし)
1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、現在に至るブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。

フィードパス株式会社 取締役CTO/後藤康成(ごとう やすなり)
大手電機メーカー系エンジニアリング株式会社、中堅エンジニアリング株式会社を経て、1997年からシリコンバレー・ベンチャーにて北米及び、欧州担当システム開発マネージャーとして欧米キャリアに提供後、2000年ネットエイジに入社。現在ネットエイジ㈱技術担当取締役。2005年ブログエンジン株式会社の設立に参画し、現在に至る。著書に『ビジネスブログブック2,3』(毎日コミュニケーションズ)、『Web2.0BOOK』(インプレス)などがある。

フィードパス株式会社(旧社名:ブログエンジン株式会社)は、Web2.0サービス「feedpath」およびイントラブログシステム「blogengine」の提供を行うテクノロジー企業です。日本を代表するネットビジネス・インキュベータであるネットエイジグループにより設立され、2006年2月にサイボウズ株式会社が資本参加され現在に至る。実際にWeb2.0サービスを提供する同社に、Web2.0でこれからの起業・事業がどう変わっていくのか、そしてまだまだ議論が絶えないWeb2.0の波によって何が起こっているのか伺いました。

1.Web2.0の凄まじい認知スピード

山下:最近よく耳にしているWeb2.0について、またそれによって起業がどう変わっていくのかお伺いしていきたいと思います。よろしくお願いします。

津幡:今確かに最近話題になってますが、またどうしてWeb2.0で起業が変わると思われたんですか?

山下:正直、そこの部分を今回の取材でお聞きしたいと思ってるんです。

津幡:なるほどね。

山下:Web2.0という言葉の広がりについて、御社COOでもある小川様も、いろいろなところでWeb2.0についての公演やセミナーなどをされていると思うんですが、実際に見ていてオライリー氏が提唱してから、日本での広がりについてどう感じてらっしゃいますか?

小川:そうとう広がっていると思いますよ。言葉の意味まで理解されている方はまだまだ少ないようですが、言葉自体は多くの方が耳にされているようですね。mixiと同義語に思われている場合もあるようですが、認知自体はとても大きいものになっています。

R25などでも特集が組まれていたり、私自身もいろんなところでWeb2.0について特集を書いているので、そこで見て頂いているようです。特に、投資や自分で事業を始めようと考えている、情報に敏感な方は理解されているようです。我々が去年想定していた広がるスピードの倍は早いと感じています。

山下:そんなに凄いんですね。そこまで広がっても、やはりWeb2.0の名前は聞いたことがあっても、内容が分からない方が多いように感じます。まず具体例な部分にあまり触れられてない気がしています。これから、起業や事業にWebを取り入れようと考えている方は、具体的にWeb2.0をどう捉えていけばいいんでしょうか?

小川:Web2.0というのは、ソフトを誰かがバージョンアップするようなものではないんです。プログラムやシステムなどで理由付けするのは難しいんですが、ただ最近ではWebやブログは広く認知されるようになりましたし、Webを使ったことがない人はほとんどいません。その点では、説明コストが限りなく低くなり、それこそがバージョンアップとも言えるんだと思います。最近の動きとしましては、TVでもWebでの検索に誘導する内容になってきてますからね。

山下:確かに、TVコマーシャルからWebに誘導する流れは多くなりましたよね。「続きはWebで」のキャッチが耳に残っています。またWeb2.0の波によって、Web上でのコミュニケーションが活発になってきているように感じます。でもそれを事業に取り入れている会社が、まだまだ少ないと感じるんですがいかがでしょうか?

小川:必ずしもWebが流行っているからといって、Web上で全てを解決する必要はないと思いますよ。ただ、無理をせず活用できるところで利用していけばいいんだと思います。サービスとして活用していなくても、企業内部の情報管理にツールを導入することもWeb2.0的だと思いますよ。

2.Web2.0時代の情報管理スタイル

山下:活用できるところは、必ずしもサービスだけではなく、情報管理ツールとして社内でもWeb2.0の発想を活かせるということですね。情報管理ツールと言えば、今御社が開発されているfeedpathも情報受発信を管理するツールだと思うのですが、RSSリーダーとの違いって何なんでしょうか?

小川:二つあります。他のRSSリーダーは日々読んでいるものを集めて読むことが中心。ですが、feedpathはもっと大量のデータを読むことを目的として開発されたものなんです。なので、10・20件のブログを読むにはRSSリーダーでいいかもしれませんが、Webやニュースも含めた100・200件のデータを読むようになると違いが出てきます。

山下:確かに毎日100件読むだけでも、そうとうの時間がかかりますね。

小川:そうなんです。もう一つは、読んだフィードを引用して自分の意見を書き込みすることができるように設計されています。

山下:いちいち引用する手間がはぶけると、時間短縮になりますね。実際、私もRSSリーダーを使って情報受信をしているのですが、量が多くなってくると読むだけでも大変に感じてます。そういう方には、御社のfeedpathを使うことでより効率的な情報の受発信が可能になるんですね。

小川:そうですね。今後もそれを目的に改良を加えていくことにしています。

山下:個人的に気になっていることで少し話しがそれてしまんですが、サイボウズブログとグループウェアとの違いというのはどこになるんでしょうか?

小川:グループウエアというのは、制約の多い中で開発されたものなので、情報の量が増えてくると用途に限界が出てくるんですね。しかし、その場面において情報の受発信に自由度を持たせることができるのがサイボウズブログなんです。なので、状況に応じて使い分けをしてもらえるといいと思います。

津幡:分かりやすく例えるとすれば、携帯電話と固定電話、そしてFAXをどう使い分けるのか?もっというと、A4サイズの用紙とA3サイズとをどう使い分けるのか?に似ていると思います。本質的な機能は同じに見えても、使い勝手の中で選ばれていくと思いますよ。

極端な話、グループウェアの中でやっていることも、メールソフトで出来てしまいますよね。ほとんどの事ができてしまうんです。もちろんグループウエアとブログも重複する部分は多いです。ブログならではの使いやすさを評価してもらえたらと思います。

山下:なるほど。例えて考えると、とても分かりやすいですね。話をWeb2.0と起業に戻させていただいて、これから起業を考えているみなさんが、一番重要になるのが売上を上げることなんですが、売上をあげたい方たちにとって、Web2.0のどういう部分が活かせると思われますか?

津幡:それが分かったら、私たち大金持ちですね(笑)

後藤:環境が変わっても、ビジネスとは別の話なので、Web2.0だから儲かるということは必ずしもないと思いますよ。

小川:ゴールドラッシュと同じことだと思います。そこに金があるというムーブメントが起こって、それを求めてみんなが動くから、全体として消費も伸びている。本当に儲かる人は、スコップを作った人達なんです。なので、何が起こっているのかを読むことができる人達が売上を上げることができるのだと思います。必ずしもHPを作る必要もなくて、それこそWeb2.0についての本を書くとかが儲かると思います(笑)

山下:何が起こっているか読むこと、すなわち時流を読むことが売上を伸ばす秘訣なんですね。

株式会社タックスコム 代表取締役 山下健一

執筆|株式会社タックスコム 代表取締役

山下 健一

日本で唯一、税理士業界を3方向(お客様の声、帳簿の中身、事務所の内情)から見てきた税理士コンシェルジュ

税理士紹介を20年。税理士を探す社長の声を、今も聞き続けています。帳簿の中身は経理の代行で、事務所の内情は1,600名以上の所長面談で見てきました。税理士でも会計士でもない第三者だから話せる裏側を、お伝えします。

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