会社設立後にやることは、税務手続き、社会保険、経理体制、税理士の検討、資金管理の5つを優先順位で整理し、最初の90日で会社運営の土台を整えることです。
会社設立後ガイド

会社設立後にやること
最初の90日で決める5つの経営判断

手続きの「提出物リスト」より重要なのが、最初の90日で下す5つの経営判断です。役員報酬・税理士・経理・資金繰り・税務届出——これを間違えると1年引きずります。

  • 90日ロードマップで全体像を把握
  • 役員報酬は3ヶ月以内に決めないと変更不可
  • 届出漏れと判断ミスを事前に防ぐ
会社設立後90日ロードマップ 役員報酬 税理士 経理 資金繰り 届出
設立後90日で整えるべき5つの判断の全体像

会社設立後90日のロードマップ

会社設立後に税理士を探している方は「会社設立 税理士」まとめページをご覧ください。
会社設立 税理士

設立後の作業は大きく3つのフェーズに分かれます。「設立〜1ヶ月」の手続きフェーズは期限があるため最優先ですが、経営に最も影響するのは「1〜3ヶ月」の判断フェーズです。

会社設立後90日ロードマップ 1ヶ月 手続き 2ヶ月 経営判断 3ヶ月 体制構築
設立後を3フェーズで整理。「手続き」より「経営判断」フェーズが会社の土台を決める。
設立後にやることの全体マップ 税務 社会保険 経理 税理士 資金管理
5つのテーマを全体で把握してから個別に進めると、抜け漏れを防ぎやすい。

判断①:役員報酬をいつ・いくらに決めるか

役員報酬は設立後に最初に直面する「金額を間違えると1年間直せない」判断です。事業年度開始から3ヶ月以内に決定する必要があり、期中に変更すると損金算入が否認されます。

決める際の3つの基準は、①生活費から逆算(月の生活費×1.5〜2倍を目安)、②会社のキャッシュから逆算(6ヶ月分の固定費を確保したうえで設定)、③節税効果とのバランス(高すぎると個人の社会保険料・所得税が増える)です。税理士と試算してから決めることを強くお勧めします。

役員報酬の決め方 生活費 会社CF 節税の3軸
役員報酬は3軸で試算して設定する。高すぎても低すぎても問題が起きる。

判断②:税理士をいつ・どう選ぶか

税理士は「必要になってから探す」では遅いケースがあります。役員報酬の決定・消費税の選択・融資の検討——これらは設立直後に税理士の助けが必要な場面です。

選び方の失敗パターンは3つです。①紹介・テレアポで即決する(業種経験のない税理士に当たりやすい)、②月額の安さだけで選ぶ(決算料・オプションで総額が跳ね上がる)、③決算だけ頼む前提で始める(役員報酬・節税・資金繰りを相談できないまま1年が過ぎる)。

税理士が必要になるタイミング 役員報酬 売上100万円 融資 採用
「必要になってから探す」では遅い場面がある。早めに比較を始めておくと安全。

判断③:経理体制を誰が・どこまで担うか

経理は後回しにするほど「まとめてやる」負担が大きくなります。設立直後から毎月の入出金を記録する習慣を作ることが最優先です。

担い方の選択肢は3つです。①社長自身でやる(取引が月10件以内・クラウド会計が使える場合)、②税理士に丸投げ(月額2〜5万円追加で対応可)、③経理スタッフを雇う(年商1億円超の目安)。設立直後は①か②が現実的です。

会社の経理の流れ 領収書 帳簿 試算表 決算
経理は領収書の収集から決算まで一連の流れ。設立直後から型を作ると後が楽になる。
設立後の月次ルーチン 書類回収 帳簿記録 残高確認 月末確認
毎月の管理ルーティンを早めに固めると、数字の把握が習慣化しやすい。

判断④:資金繰りの管理をいつ始めるか

「黒字なのに現金がない」という状況は設立後の会社に頻繁に起きます。売上が計上されても入金は翌月・翌々月、一方で仕入・人件費・家賃は先払いです。資金繰り管理は苦しくなってから始めるのでは遅いのです。

設立直後から始める3ステップ:①毎月の固定支出(家賃・人件費・顧問料)をリストアップする、②翌月・翌々月の確定入金予定を書き出す(見込みではなく確定ベース)、③残高が固定支出3ヶ月分を下回ったら警戒ラインとして動く。

利益と現金の違い 黒字倒産の仕組み 売掛金
利益と現金は一致しない。売上が増えるほど黒字倒産のリスクが高まる仕組みを把握する。
資金管理の基本 入金予定 支出予定 残高確認
入金予定と支出予定を並べて残高を管理する。これが資金繰り管理の基本形。

判断⑤:税務届出の期限を誰が管理するか

設立後の税務届出は期限が1〜3ヶ月以内のものが集中しています。「誰が・いつまでに・どこに出すか」を先に決めておかないと、知らないうちに期限を過ぎて節税上の不利益が発生します。

会社設立後の税務届出 期限一覧 社会保険5日 給与1ヶ月 法人設立届2ヶ月 青色申告3ヶ月
届出ごとの期限。社会保険は設立後5日以内と最も短い。誰が管理するかを先に決める。

設立後のよくある失敗

設立直後に起きやすい失敗の共通点は「忙しいから後でやる」です。届出忘れ・経理放置・税金理解不足・資金管理不足——どれも「今は余裕がない」から起きています。

会社設立後のよくある失敗 届出忘れ 経理放置 税金理解不足 資金管理不足
設立直後に起きやすい失敗パターン。先に把握しておくだけで大半は防げる。
後回しにしてはいけないこと 届出 帳簿 資金管理
後回しにすると負担が増える3項目。設立直後に型を作ることが重要。

設立後チェックリスト

以下の項目を順番に確認してください。チェックが揃うと会社の土台は安定します。

会社設立後チェックリスト 税務 社会保険 経理 資金 税理士
5カテゴリのチェックリスト。設立後90日以内にすべて揃えることが目標。
会社設立後にやることまとめ 税務 保険 経理 資金 税理士
設立後に押さえるべき5テーマの総まとめ図。

よくある質問

会社設立後に最初にやることは何ですか

役員報酬の決定が最優先です。役員報酬は事業年度開始から3ヶ月以内に決めなければ、その期中は変更できません。次に法人口座の開設・税務署への届出・社会保険の手続きを進めます。

設立後の届出で期限が最も短いものは何ですか

社会保険(年金事務所への届出)が設立後5日以内と最も短い期限です。次いで給与支払事務所等の開設届が1ヶ月以内、法人設立届出書と青色申告承認申請書が2〜3ヶ月以内となります。

設立後すぐに税理士は必要ですか

役員報酬を決める前・融資を検討するとき・社員を雇うタイミングには税理士が必要です。設立直後から取引が少ない段階は自分で進めることもできますが、設立後2ヶ月以内には税理士を探し始めることをお勧めします。

役員報酬はいくらに設定すればいいですか

生活費・会社のキャッシュ・節税効果の3軸で試算して決めます。設定後は原則1年間変更できないため、税理士と相談してから決めることを強くお勧めします。高すぎると資金繰りを圧迫し、低すぎると社会保険に加入できないリスクがあります。

設立後の経理はどうすればいいですか

取引が月10件以下であればfreeeやマネーフォワードで自分で進めることができます。取引が増えてきたら税理士への丸投げを検討してください。いずれにしても毎月の入出金を記録する習慣を設立直後から作ることが最も重要です。

関連カテゴリ

設立後の判断をさらに深掘りできます。

会社設立後の税理士選び、面談済みの税理士を業種・規模・相談内容に合わせて無料紹介しています。

税理士コンシェルジュに相談する(無料)