資金繰りが厳しいときは、現金残高、確定入金、確定支払を先に並べ、今月と来月の資金ショートを防ぐ順番で動くことが重要です。
資金繰りガイド

資金繰りが厳しいとき最初にやること|資金ショートを防ぐ社長の実務対応

今月や来月の支払いが不安なときは、原因分析より先に、残高・入金・支払の確定情報を並べて、止めてはいけない支払いから守る必要があります。

  • 現金残高を感覚ではなく金額で見る
  • 止めてはいけない支払いから優先順位を付ける
  • 緊急資金の相談は早いほど選択肢が増える

今月を越える動きを先に決めたい方へ

支払いの順番と不足額を固めるだけでも、動き方が大きく変わります。

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資金繰りが厳しいときに確認する現金残高と支払い優先順位の図解
図17:苦しいときほど、残高・入金・支払を確定情報だけで並べます。

このページで整理できること

最初に見る数字

残高・確定入金・確定支払の三つを今日中に並べます。

先に守る支払い

給与、主要仕入、事業継続に直結する固定費を先に守ります。

後回しにしないこと

苦しい局面ほど相談を先延ばしにしないことが重要です。

資金ショートを防ぐために

苦しい時ほど、感覚ではなく一覧化した数字で動くことが重要です。

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資金繰りが厳しい状態とは

資金繰りが厳しい状態とは、赤字かどうかではなく、近い将来の支払いに対して手元資金が薄い状態です。月末の通帳残高だけでなく、給与日、仕入日、返済日、納税日まで含めて見る必要があります。

よくある失敗は、入る予定のお金を楽観的に見積もることです。まずは確定している入金だけで今月と来月の資金繰りを組み直し、そこで足りるかを確認します。

資金ショートが起きる前の危険サインを示した図解
図18:危険なのは、苦しさを感じる少し前から残高が薄くなっていることです。

早めに気づくべき危険サイン

危険サインには共通点があります。入金遅れの確認が増えた、支払いを一部ずらしたくなる、口座を何度も見直す、賞与や納税の話題を避ける。この状態は、すでに資金繰りが細っているサインです。

試算表では黒字でも、残高の先読みがない会社では危険サインを見逃しやすくなります。数字が悪いかどうかではなく、支払い日までの現金が足りるかで見ます。

資金繰り悪化の危険サインを整理した図解
図19:危険サインは一つずつ小さいですが、重なると一気に苦しくなります。

支払いの優先順位

資金が足りないときは、全部を同じように払おうとすると失敗します。まず守るべきは給与、事業継続に必要な仕入、止まると営業が止まる固定費です。

一方で、条件変更や相談余地がある支払いもあります。返済条件の見直し、納税時期の相談、分割交渉など、相手と話す余地があるものは早く動くほど選択肢が残ります。

資金が足りないときの支払い優先順位を示した図解
図20:苦しいときは、重要度と停止リスクで支払いの順番を決めます。
支払いの順番を曖昧にしたまま時間が過ぎると、残高だけでなく信用も失いやすくなります。

最初の24時間でやること

最初の24時間でやることは四つです。口座残高を全部集める、確定入金一覧を作る、確定支払一覧を作る、今月と来月の不足額を出す。この順番なら、感覚ではなく数字で動けます。

不足が見えたら、同日中に回収強化先、支払相談先、資金調達候補を決めます。苦しい時ほど、原因分析の深掘りより先に時間を買う行動が必要です。

資金繰りが厳しいとき最初の24時間でやることを示した図解
図21:苦しいときは、情報収集より先に一覧化して不足額を出します。

緊急資金の確保方法

緊急資金の確保手段には、回収前倒し、支払条件調整、短期融資、公庫や制度融資の相談、既存借入の条件見直しがあります。大切なのは、単独ではなく組み合わせて不足月を越えることです。

融資は資金が切れてからでは遅く、厳しくなりそうな段階で相談した方が通りやすくなります。数字が荒くても、残高推移と不足理由が説明できるだけで動きやすくなります。

緊急資金を確保するための手段を整理した図解
図22:時間を買う手段を複数持つと、資金ショートを避けやすくなります。

やってはいけない行動

一番危険なのは、苦しい事実を見ないまま月末を迎えることです。希望的観測の入金を入れる、全員に同じ説明をせず場当たりで支払いを決める、相談を先延ばしにする。この三つは悪化を速めます。

また、原因が複合しているのに売上不足だけを理由にすると、打ち手がずれます。苦しい時ほど、原因は後で深掘りし、まず今月を越える形に直すことが先です。

資金繰りが厳しいときにやってはいけない行動を整理した図解
図23:見ない、遅らせる、楽観視する。この三つが資金ショートを近づけます。
今月を越える前に、来月も同じ状態になるなら、原因整理改善策まで続けて見直す必要があります。

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相談を先延ばしにしないために

税金、返済、残高まで話せる相手へ早く相談した方が手は残ります。

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よくある質問

資金繰りが厳しいときは最初に何を見ればよいですか

現金残高、確定入金、確定支払の三つです。希望的観測を外し、今月と来月の不足額を先に出します。

支払いの優先順位はどう考えればよいですか

給与、主要仕入、止まると営業に直結する固定費を先に守ります。相談余地がある支払いは早めに交渉します。

融資の相談はいつ始めるべきですか

資金が尽きる直前ではなく、厳しくなりそうだと見えた時点です。早いほど選択肢が増えます。

今月を越えられても安心してよいですか

安心できません。原因が残っていれば再発するため、次に原因整理と改善策まで進める必要があります。